こだわりの珈琲探訪#3

こだわりの珈琲探訪 by 豆樽屋珈琲

“ココ”の深煎りが飲みたい|手音(てのん)

おはようございます

こんにちは、そしてこんばんは。豆樽屋珈琲です。
今回は福岡の学生街・大橋に構える、自家焙煎・ネルドリップの本格深煎り珈琲を堪能できるお店、手音(てのん)を紹介したいと思います。

2003年(平成15年)5月、福岡市南区大橋と暮らす街のイメージがある地で、「九州大学大橋キャンパス」の正面入口の並びに開業した当店は、ネルドリップ、手廻し焙煎を開業当初から一貫するお店です。住宅街の中に溶け込むかのような赤いレンガ造りの外観で、二つのアーチ形の窓がレトロな雰囲気を醸し出していますね。

白い布製の大きな暖簾がお出迎えしてくれました(外観)

来店されていたお客さんは学生から70代までと年齢層は幅広く、読書に集中したり、考え事をしたり、心地よい笑い声が聞こえてきたりと、1人〜2人で来店されるお客さんが多いなと感じました。

店内に入れば香しい珈琲のにおいが漂ってきます。 画像 from フクリパ

店内を照らすのは天井から吊り下がる暖色な照明と、窓から差し込む光のみ。BGMが流れていない無音な空間。なのでじっと耳を澄ますと店主・村上氏のコーヒーを淹れる手音が聞こえてきます。凛としたシンプルで機能的な空間は、コーヒーを楽しむことができる心地よさがあります。

4席の2人掛けテーブル席。画像 from フクリパ

地元に住み、長く暮らしている常連さんとの世間話にも楽しそうに応じておりましたヽ(*^ω^*)ノ

店主・村上氏は、

店主・村上氏。後方には、富士珈機製の赤いコーヒーミルR-440が見えますね。画像 from フクリパ

福岡で生まれて、父親の仕事上、幼少期は愛媛県や長崎県などを転々としていたそうです。佐賀県の大学に進学したころから佐賀県内の喫茶店に通うようになり、普段は暮らす世界が違う人々が集い、同じ時間を共有している喫茶店という空間に興味を抱くように。その当時から月に一度ぐらい福岡にも訪れておられたそうで、その際は必ず珈琲美美に通っていたとのこと。もともとは教員を志していましたが、積極的に喫茶店に足を運ぶようになるにつれ、コーヒーの世界に強く惹かれていきました。

コーヒーを一生の仕事に生きていきたい、そうした意思が固まると、コーヒーの知識、技術を磨く上で、早々に珈琲美美さんのマスター・森光氏に弟子入りをお願いしたそうです。そこから5年弱、珈琲美美で修業し、2003年5月に「手音」開業されました。

動作の”音”ひとつひとつが心地よくてうっとりします。 画像 from ウォーカープラス

ネルドリップ抽出やハンドピック、板氷とシェイカーを使う独創的な作り方のアイスコーヒーといったスタイルは、珈琲美美の教えを今なお忠実に守っておられます。

オーダーが入ると、最初に行われるハンドピック。焙煎した豆の中から欠損した豆を取り除いています。画像 from フクリパ

スターバックスに代表されるシアトル系コーヒーチェーンやオリジナリティのあるおしゃれな個人経営カフェが世の中を席巻する中、昔ながらの喫茶店にスポットが当たりづらかった時代。その中でも自家焙煎コーヒー店というジャンルはとても珍しい存在で、当初は「ここは喫茶店?それともカフェなの?」といった言葉を投げかけられることも多かったんだそうです。

最適な温度でコーヒーを提供できるよう、使用するカップは常時お湯で温められています。 画像 from フクリパ

それでも珈琲美美での教えを忠実に守りながら、「流行に左右されず、変わらないこと」を続けること20年。今では喫茶店やカフェというジャンルを超越した「手音」というオリジナルのスタイルを確立されました。

焙煎方法について

手音で使われている全てのコーヒー豆は、手廻しコーヒー焙煎機を使って日々焙煎されています。手廻しコーヒー焙煎機とは直火にかけてハンドルを回すことで中のコーヒー豆が焙煎される仕組みとなっています。手音で使われているものは、日本最大のコーヒー機器メーカー富士珈機製の1キロ式の手廻しコーヒー焙煎機です。店主・村上氏が富士珈機さんに直接依頼した設計からされた特注品ですね!

1キロ式の手廻し焙煎機。 画像 from フクリパ

焙煎中ずっとハンドルを回し続け、焙煎仕立ての豆に対してはすぐに冷ます必要もあり、手間ひまがかかる工程となっています。

村上氏が淹れる珈琲の味わいはどんなものなのでしょうか?

今回、“爽”(そう)、“薫”(くん)、“玄”(げん)の3種類の深煎りブレンドを注文して、飲み比べてみました。

ブレンド・コーヒーのラインナップ。焙煎度の低い順に「爽(そう)」700円、「薫(くん)」750円、「玄(げん)」750円の3種類があります。
ブレンドコーヒー ”薫(くん)”(深煎り、750円)
ブレンドコーヒー ”玄(げん)”(デミタスコーヒー、750円)

味わいについて
“まずは“薫(くん)”。「香ばしさとコクのある濃いコーヒー」とあったとおり、かなり力強い味わいでスモーキー感が鼻を突き抜けていくような味わいでした。喉をスッと通り過ぎた後は、スッキリとした苦みの余韻が残る。
次に“爽(そう)”。スッキリとした軽い飲み口で、一緒に同行した嫁には好評でしたが、“薫”の後に飲んだせいか、深煎り派には少し物足りないかもしれないと感じました。
最後は“玄(げん)”。デミタスコーヒーとして小型のカップで提供されました。”薫”をさらに濃縮した感じで飲みごたえがありました。”

深煎りのストレート・コーヒーのラインナップ

手音では豆の味をしっかり引き出すため、焙煎度合いの深い豆をたっぷり使用しているそうです。
例えば、最も軽い深煎りブレンド“爽”の豆の使用量は、1杯分の容量を120㏄に対して10gですが、“薫”や“玄”では30gの豆が使われています(下の表もご参照ください)。

手音で提供されているコーヒーの豆の使用量となっています。1杯分の容量を120㏄。 from 手音のHP
お会計時に、グラム単位でコーヒー豆を併せて注文購入できますよ!

また手音(てのん)で堪能した他の方からの声も見てみると、

—Yさんのレビュー—
“雰囲気が落ち着いていて、深い深呼吸が出来そうなとても良いところでした。晴れの日は窓から光がさしてとても気持ちよかったです。ネルドリップコーヒーは濃さが3種類あり、「爽」や「玄」などあり、後一つは名前を忘れてしまったのですが1番下に書かれていたものはエスプレッソくらい濃ゆかったです。ラテもコーヒーゼリーもとてもおいしかったです。ホットの商品もアイスの商品も店主さんの技が光っていて見て、味わって楽しむことが出来ました。”

—Sさんのレビュー—
“とても静かで雰囲気がとてもよかった!一つ一つ丁寧にコーヒーを入れていて感激。アイスコーヒーを氷で冷やす作業?も初めて見ました。つい雰囲気が良く長居してしまいました。また伺いたいです。”

—Dさんのレビュー
“場所が分かりにくいかなあと思いましたが、目を閉じて鼻をくんくんすると、珈琲のいい香りがしてきます。その方向に行くと店がありました。店内はとても落ち着いていて静かすぎるくらい静かでした。これぞ喫茶店!て感じわ求める大人の方にお勧めです。”

—Nさんのレビュー
“平日、カフェタイム。静かで落ち着いた明かりの店内。優しい木の感じ、もうそれだけで 絶対美味しいコーヒー‼️って思いました。3人で伺ってそれぞれ好きなものを。夫はデミタスタイプのものを。すんごく飲みやすい。私は大好きなブラジルを。ブラックで美味しいと味わえる数少ない好みの豆。ミルクを入れても美味しい。店主が丁寧にかつ迅速に入れて下さる。落ち着ける場所です。”

Googleレビューよりランダムに4つ抜粋

最後に

今後読者の皆さんのなかで、福岡へ寄る機会のある方がおられましたら、手音(てのん)でじっくりと珈琲ブレイクを満喫してもらいたいものです😌それでは、店舗情報を改めて整理しておきます。

■手音(てのん)
住所:福岡市南区塩原4-12-10
電話:092-512-6117
営業時間:11:00~20:00
定休日:不定休
※定休日の最新情報は、SNSをご確認ください。
詳細:コチラより

【手音のコーヒーデータ】
●焙煎機/富士珈機 手廻し焙煎機(特注品)
●抽出/ネルドリップ
●焙煎度合い/中深煎り〜深煎り
●テイクアウト/あり
●豆の販売/100グラム800円〜

コーヒーデータは、ウォーカープラスより一部抜粋

最近では、シングルオリジンコーヒーの使用や浅煎りの豊かな酸味などが特長的なサードウェーブコーヒーが若い人たちを中心に流行っているなか、ここ手音では学生から70代までと年齢層も幅広いお客さんがおいしい深煎りコーヒーをそれぞれの楽しみ方で堪能していました。
今回は週末の土曜日に訪問しましたが、平日でもこのようにコーヒーを飲みに多くのお客さんが来店するようです。それには、美味しいコーヒーだけでなく、静かで落ち着ける空間で居心地よく過ごせるからなんだろうなぁと思いました。

こだわりの珈琲探訪では、
その一杯を求めて、出かけたくなる“をコンセプトに、記事を作っていきます。 
HOTなコーヒーとHOTなストーリーと共にHOTな時間を☺️

それでは、今回はここまで。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
またよかったら、本記事を大切な人へLINE等でシェアして今日の珈琲ブレイクを楽しんでください🎶
<https://mamedaruya-blog.com/fukuoka2/>

タイトルとURLをコピーしました