“ココ”の深煎りが飲みたい|珈琲豆ましろ
おはようございます
こんにちは、そしてこんばんは。豆樽屋珈琲です。
今回は、瀬戸内海に浮かぶ尾道市の向島で、厳選したコーヒー豆を自家焙煎して販売する専門店『珈琲豆ましろ』をご紹介したいと思います。
2017年12月に開店した「珈琲豆ましろ」は、その開店以来、”あなたがあなたの大切な人に淹れたコーヒーが世界で一番美味しい。”というコンセプトのもと、店主・須山氏自ら目利きした高品質のコーヒー豆だけを厳選し、自家焙煎してきました。
オンライン販売を積極的な販路として活用する当店は、向島の実店舗の使い方も実にユニークでした。
というのも、オンライン注文や卸売注文に対して発送までを“できる限り早く”を心がけているという、店主の1日は、その日出荷用の焙煎〜発送処理が業務の大半を占めるのだそう。
店主一人で注文対応(焙煎→袋詰め→発送)を行いながらという背景もあるからでしょうが、
実店舗で陳列されている商品のほとんどが、(計量や袋詰めを必要としない)ギフトセットで占められていました。でも、このギフトセットが面白かったです。
厳選され、丁寧に焙煎されたコーヒー豆の美味しさをノーアイテム(道具要らず)で、誰でもどんな時にでも楽しめるギフトセットでした。
日常的な業務と並行して、同じ向島を拠点とするブリュワリーやレストランとコラボレーションしたり、地元の中学生と共同でパッケージデザインを作ったりと、“Made in 尾道”の商品づくりに積極的に取り組む機会も作っているようで、その成果が商品のバリエーションという形で出ているようでした。
ただ多くある商品の中でも、私がとりわけ注目したのはダンク式コーヒーバッグ。
確かに当店以外でも、早くからダンク式コーヒーバッグを販売するお店は全国に点在していますが、今までそれを飲んだときに(自ら淹れて飲むコーヒーと比べて)あまり美味しいと感じてきませんでした。
が、当店のダンク式のコーヒーはめちゃめちゃ美味しかったです。
その上、ダンク式なのでカップにお湯を注げば済むというわけで、手軽さも兼ね備えています。
実際に今回の訪問で、店主から直接お薦めしてもらったいくつか種類のダンク式コーヒーバッグを購入しました(それぞれの詳しい味わいは後述に譲らせてもらいますね😚)
店主・須山氏は、
広島県広島市出身。
高校まで地元の学校に通った後、沖縄の大学へと進学。当時はサッカー選手になることが夢だったようで、もっとサッカーの強い環境に身を置くために、沖縄の大学は1年足らずで休学し、サッカーの強い都内の大学へ入学し直したそうです。しかしプロサッカー選手への道は険しく断念。
大学卒業後は関東で国際物流の仕事に就き、海外駐在を希望したそうですが、なかなか思うように進まなかったといいます。
そんな状況の最中、もともと趣味で淹れていたコーヒーが頭によく浮かぶようになったそう。
その後、帰省した際に家族に対してふるまったコーヒーが好評で、ほっこりした和やかな時間がそこに流れたんだとか。
この経験は店主・須山氏にとってとても大きかったようで、
“この他愛ない幸せを自分以外の人にも味わってもらいたい”、そんな想いが自らビジネスを興すことへの強い原動力になりました。
そうして起業を決意した須山氏は、平日は会社員として働きながら、休日など空いた日には「焙煎」に関する勉強会やセミナーに参加したり、数多くのロースター(焙煎士)の元に訪れたり、生産地にも足を運び、生豆(なままめ)生産の様子も目にしたとか。
そしてある程度の技術が身に付いてからは、イベントに出店するなど、直接お客さんの評価を耳にする機会も持ったそうです。
そんな日々を2年間費やした後、会社を退職。
遂に、自らの店を開く場所を探すため、西日本を中心に各地を周り始めます。そして巡り会ったのが、移住者が多く暮らす尾道の向島でした。
こうして「珈琲豆ましろ」オープンへ至るのでした。
そんな店主・須山氏が焙煎で使用するのは、国産焙煎機として代表的な富士珈機(フジローヤル)社製の半熱風式3kg焙煎機R-103。
当機の月産焙煎量は300kg以上が可能で、多品種・少量焙煎にも対応できるよう、シリンダー内の温度をリアルタイムで小数点1桁まで表示する温度計や予め設定した温度で自動的にガスの供給を止め消火する「ハイカット機能」が搭載されていたりと、機微な操作性にも優れた焙煎機となっています。
須山氏は、この焙煎機の機能をフル活用して、小ロットでの焙煎とその分焙煎回数を増やすことで、香りが高い新鮮な豆から安定した美味しさを引き出すことができているとおっしゃっていました。
須山氏が焙煎した珈琲の味わいはどんなものなのでしょうか?
今回はダンク式コーヒーバッグのオリジナルブレンド6種とコーヒー豆のインドネシア マンデリン(深煎り, 200g)を注文しました。
まずは注文したダンク式コーヒーバッグのオリジナルブレンド6種の中で、常時店頭でも販売されている看板ブレンド3種の味わいを紹介します。
・ましろブレンド
生豆生産国|ブラジル・コスタリカ・エチオピア
3種の中で最も香りが華やかなコーヒー。優しい甘みと軽やかな酸味が合わさって、毎日でも飲んでしまえる、バランスの良いブレンドコーヒーですね。
・むかいしまブレンド
生豆生産国|コロンビア・ブラジル・ニカラグア
風味の構成がマシロブレンドやセトウチブレンドの中間的な感じで、中煎りコーヒーとしてさっぱりした中に甘みも僅かに感じる一杯でした。
・せとうちブレンド
生豆生産国|エルサルバドル・タンザニア
ほろ苦さとその後のほんのり感じる甘味の余韻まで楽しめる。ほろ苦いといってもダークな感じはせず、ビターチョコのような優しい味わい。
次は、残るダンク式コーヒーバッグのオリジナルブレンド3種です。実はこれらは、当店が2020年10月に実施したクラウドファンディングで商品化されたコーヒーとなっています。
・しおかぜブレンド
生豆生産国|ブラジル・エチオピア
クリアな後味のコーヒー。なみのり・しまなみ・しおかぜブレンドの中では、最も軽快な味わいを堪能できますよ。
・しまなみブレンド
生豆生産国|コロンビア・ニカラグア
締まり加減が柔らかいコクと飲み干した後の余韻にはさわかやな甘さを感じる。とても美味しかったです。
・なみのりブレンド
生豆生産国|インドネシア・エチオピア
バナナといった南国フルーツを連想させる香りが引き立ち、コクのあるビターをしっかりと感じられる、飲みごたえのある濃厚な一杯でした。
最後は、インドネシア マンデリン(深煎り)についてです。
深煎りなのにやわらかく、透明感さえ感じました。
また、良質なマンデリン特有のとろんとした口当たりが感じられ、 アフターにはふくよかな甘さが広がります。 私がこれまで飲んだインドネシアマンデリン焙煎豆の中でも、最もうまいと感じた一杯です。
また、実際に当店のコーヒーを堪能した他の方からの声も見てみると、
—Fさんのレビュー—
Googleレビューよりランダムに4つ抜粋
“とても雰囲気の良いお店で珈琲も美味しいお店です。今まで「ましろブレンド」「むかいしまブレンド」「ブラジル」を頂きましたが、今回は「ファミリーブレンド」「エチオピア ナチュラル」を購入。早く挽いて飲みたいです☕”
—Sさんのレビュー—
“自家焙煎珈琲豆は煎りたてで、丁寧に選別され欠点豆が見当たりません。店頭で店主と対話して買うべき珈琲です。”
—Oさんのレビュー
“いつも美味しいコーヒーに感謝です。香りが豊かでほっとするコーヒータイムを過ごせています。私のイチオシはエチオピアウォッシュトです。”
—Aさんのレビュー
“コーヒーもインテリアと同じくらい面白くてユニークです。ブレンドの種類も数種類あり、聞けば丁寧に教えてくれます!!オーナーは英語も話せますので、ぜひ訪れてみてください!私は通常、深煎りのローストを飲むのが好きですが、彼のハウスブレンドはマイルドでバランスが取れています。とても飲みやすく感じました!!”
最後に
今後読者の皆さんのなかで、尾道市内へ寄る機会のある方がおられましたら、「珈琲豆ましろ」で珈琲ブレイクを満喫してもらいたいものです😌それでは、店舗情報を改めて整理しておきます。
■珈琲豆ましろ
住所:〒722-0073 広島県尾道市向島町5557-17
電話:0848-29-9078
E-mail:info@coffeebeans-mashiro.com
営業時間:10:00~18:00
定休日:月・木
※営業時間帯や定休日の最新情報は、SNSをご確認ください。
駐車場:店舗隣に2台分あり
詳細:コチラより
自分のお気に入りの場所で、コーヒーを飲んでもらいたいとの思いから、開業前からコーヒー豆を売ることを考えていた店主・須山氏。
そこには、「お客様自身でコーヒーを淹れて飲む愉しさや、そのコーヒーを家族や友人など大切な人と一緒に飲む楽しさを知ってほしい」という想いが込められているのだろうと想像が膨らみます。
“いろいろな会話が生まれ、楽しい時間を過ごしてもらえる”
ただコーヒー豆を売るのではなく、より多くの方に、そんな時間を過ごしてもらえるように仕組みを作っていく。そんな使命感をもって焙煎する店主・須山氏のコーヒーはどれも本当に美味しかったです。
「珈琲豆ましろ」、ここへは個人的にぜひまた訪れたいと思いました。
こだわりの珈琲探訪では、
”その一杯を求めて、出かけたくなる“をコンセプトに、記事を作っていきます。
HOTなコーヒーとHOTなストーリーと共にHOTな時間を☺️
それでは、今回はここまで。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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