こだわりの珈琲探訪#17

こだわりの珈琲探訪 by 豆樽屋珈琲

“ココ”の深煎りが飲みたい|ツバメコーヒー

おはようございます

こんにちは、そしてこんばんは。豆樽屋珈琲です。
今回は新潟県内の人口6万人ほどの燕市が舞台です。周りを見渡すと一面に田んぼが広がり、歩いている人の姿を見かけることもほとんどありません。そして、付近の国道116号を行き交う自動車の数も、それほど多くなく丁度よい感じ。そうした地域で、ゆるやかにコーヒー店を営んでいる『ツバメコーヒー』をご紹介したいと思います。

ツバメコーヒーの発端は2012年。店主・田中氏は、美容室に併設するスペースで、コーヒースタンドによるドリップコーヒーの提供を一人で始めました。以来リニューアルを重ね、現在のカフェへ至っているそうです。

美容室「PARIS RAVISSANT」の一角がツバメコーヒー。道路を挟んだ向かいは、田んぼである。

燕市の吉田町で、田んぼと、南北に走る県道に挟まれたエリアにお店があります。
市内はもちろん、県内全域から訪問しやすい場所に立地していることや、喧騒が少なく、ゆっくりとした時間の流れを感じられることなど、丁度よい田舎気分が味わえることから、週末には遠方から多くのファンが訪れるそうです。

店の主力メニューは、ドリップコーヒーはブレンド2種、スイーツは2種と少数先鋭。
今回、私はブレンドコーヒーとベイクドケーキを注文してみました。コーヒーは提供まで10分程度、ケーキも丁度良いタイミングで運ばれてきました。ベイクドケーキは、冷蔵庫で直前まで冷やされ、生地がひんやりしていました。

喫茶を楽しむお客さんと(店内と併設する)美容室の仕切り壁は本棚となっている。所蔵されている雑誌、小説、評論、ノンフィクション、美術書などは全て、田中氏がこれまでに集めてきた本ばかりだ。

カフェと美容室の分岐点にあるショップスペースには、生活雑貨が丁寧に陳列されていました。
このショップスペースは、コーヒーを淹れている間の待ち時間を、お買い物などで少しでも短く感じてもらえるようにと、店主・田中氏が考え出したアイデアだそうです。

カフェと美容室の分岐点にある、生活雑貨のショップスペース。燕市内で作られた商品が数多く取り扱われていました。

店主・田中氏について

店主・田中辰幸 氏

1978年、新潟県燕市(旧吉田町)で生まれた同氏は、高校まで地元で過ごし、大学は京都市内へ進学。1998年の春(同氏が20歳のとき)、美容師だった母親に癌が見つかり、その2年後に亡くなるまでの間、母が経営する美容室「パリスラヴィサント」を自分が引き継ぐことを決心し、その準備として、美容師免許を取得するため、大学を1年間休学して、新潟市内の美容学校へ通いました。免許取得後は、再び大学に戻り、残りの2年間を京都で過ごしました。

2002年、大学を卒業して燕市へ戻ってきた当時、母の遺した美容室には10人以上のスタッフがいました。同氏は、オーナーとして、経理などの裏方に当初は徹しましたが、スタッフの独立などで人数が徐々に減っていき、2012年には美容師が2人だけになりました。

厳しい経営状況の中で、同氏は、お客様への「おもてなし」の一環で提供してきたハンドドリップコーヒーのサービスを拡張して、美容室の隣にカフェスペースを設けることを思い立ちました。
“美容室は限られたお客様に来店いただく場所。これに対して、カフェスペースは、誰もがふらりと足を運ぶことができる場所。そうなれば、もっと地域に貢献できるかもしれない”と考えたのだそうです。

左写真:コーヒーを水出しするための道具として「oji(オージ)」というウォータードリッパーが使われていた。 右下写真:「KONO(コーノ)」の円錐ひとつ孔のプラスチック製のドリッパーで淹れてくれる。

経験のカフェを始めることには、周囲から多くの反対の声がありましたが、思い切って高額の焙煎機を購入した折には、カフェ設立の覚悟が決まったそうです。また、新規顧客を獲得する必要がある業種である美容室の隣に、誰もが集えるカフェを併設することで、もっと美容室を知ってもらえるきっかけにもなると考えました。

当店で使用されている、3 kg ロースター(フジローヤルのR-103

2012年オープン以来、テイクアウトカップでのドリンク提供を続けているそうですが、「お客様にカップを持って町を歩いてもらうと、ツバメコーヒーを知ってもらえる機会が増えるかもしれない」といったメディア効果も考えてのことだそうです。

「ツバメコーヒー」の珈琲はどんな味わいなのでしょうか?

今回の訪問で、オリジナルブレンド「イヌワシブレンド(深煎り)」と「ヴィクトリアケーキ」をいただきました。

イヌワシブレンド 550円

イヌワシブレンド(深煎り)
一貫して丸味のあるコクのある深煎りコーヒー。まるで深煎りのシングルオリジンのような味わいでした。

ヴィクトリアケーキ(650円) 甘酸っぱいラズベリーと生地自体の甘さとのバランスが絶妙で、美味しかった。

大きめのマグカップで、たっぷりと飲み口のあたりまでコーヒーが注がれていました。

また、実際に当店のコーヒーを堪能した他のお客様の口コミを見てみると

—Yさんのレビュー—
“燕市吉田にあるカフェですが、美容室と完全予約制のコインランドリーが併設しているとてもユニークな複合施設です。(元々は美容院からの発出です。)水出しコーヒーは割と軽めな感じで、そこまで余韻が続かないタイプではありますが、むしろスッキリしてて飲みやすいと感じられるかもしれませんね。また、コーヒー関連だけでは無く、ブックカバーやアパレル、日用品からキッチングッズと様々な製品を豊富に展開されています。看板犬の黒柴犬·クロ助との触れ合いも出来て、癒やされますよ。”

—Aさんのレビュー—
“こちらのオリジナルブレンドのツバメコーヒーが好きです。今時のカフェの酸味強めな感じではなく昔の喫茶店の炭焼きな感じでもなく…香りが良くて飲みごたえがあると私は思います。
アイスコーヒーも美味しいです。ソフトクリームはガンジー牛乳を使っているのでとても濃厚です。最近はガンジーソフトクリームがのった映えクリームソーダをSNSで見ますが私はまだオーダーしたことありません。
注文を受けてからドリップするので待ち時間が長いんだと思っています。どこかのクチコミサイトにクレジットは使えないと書いてありましたが、クレジットカードもPayPayも使えました🙆‍♀️”

—Pさんのレビュー
“文句なしに素敵なお店だと思う。都内にあっても流行ると思う。コーヒーもまずまず。ここより美味しいカフェはあるが、ここにしかない空間を提供していることにみなさんは喜びを感じるのだと思う。”

—Dさんのレビュー
“美容室と珈琲店、オーナーの趣味?の本の販売、小物類の販売がされています。どれも素敵な品々でした。今回は、飲食と小物類の購入です。こだわりのコーヒーの他、独自開発のコーラを頂きました。どれも美味しいものでした。席は室内のほか、庭でも飲食可能です。5月でしたので、外でのコーヒーは格別でした。庭の花や木は手入れが行き届き、花々が咲いていてとても気持ち良かったです。店内には看板の犬が鎮座していました。おとなしいワンコです。”

Googleレビューよりランダムに4つ抜粋

最後に

読者の皆さんのなかで、新潟県・燕市を訪れる機会があれば、ぜひ「ツバメコーヒー」に立ち寄って、こだわりの珈琲を満喫してもらいたいものです😌それでは、今回、私が訪問した店舗情報を改めて整理します。

■ツバメコーヒー
住所:〒959-0264新潟県燕市吉田2760-1
電話:0256-77-8781
メールアドレス:info@tsubamecoffee.com
営業時間:11:00-17:00
定休日:月曜・火曜・水曜
※営業時間帯や定休日の最新情報は、SNSをご確認ください。
駐車場:15台
詳細:コチラより

1人で運営する弱みをどのように強みに変えれるのか、カフェにしかできない機能とは何か、を日々考え続けている店主・田中氏。今の目標は、とりあえずやり続けること。長い目で見た目標は「燕市が好きな理由」に「ツバメコーヒーがあるから」と言ってもらうこと。

こだわりの珈琲探訪では、
その一杯を求めて、出かけたくなる“をコンセプトに、今後も記事を作っていきます。 
HOTなコーヒーとHOTなストーリーと共にHOTな時間を☺️

それでは、今回はここまで。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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