“ココ”の深煎りが飲みたい|CAFE FACON
おはようございます
こんにちは、そしてこんばんは。豆樽屋珈琲です。
今回は東京・中目黒に本店を構える、カフェと喫茶店の中間のような心地よい体験とボディのある珈琲、そしてケーキのペアリングまで楽しめる自家焙煎店『CAFE FACON』をご紹介したいと思います。
2008年9月29日、当店はオープンしました。今では実力派のコーヒースタンドが点在する中目黒エリアですが、開店当時はまだまだコーヒーが主役の店は少なかった(サードウェーブの流行、スペシャルティコーヒーの提供もまだそこまで浸透していなかった)頃でした。その意味で、当店はその流れを変えたと評されるほど、今ではリピーター来店の多いお店となっています。
今回私が訪問したのは、中目黒本店。店内イートインは2時間制となっていました。普段私がコーヒー店に滞在する平均時間は1時間以下です。そう考えると、かなりゆったりできる良心的な時間設定だと思いましたね。しかし、これはあくまで私1人の場合。2人で行かれる場合は、あっという間なのかもしれませんね。
ちなみに、この2時間制は全てのお客さんを対象に実施されているため、私が訪問した時は既に満席でしたが、次々にお客さんが交代するほど回転効率は良い印象を受けました。
カウンターや1人席、その他テーブル席など座席ごとに機能的な違いがあり、プライベート設計への工夫を感じました。またテラス席というのもあり、今の冷える時期にはお店からブランケットを渡されます。
来店される方々は1人〜2人組が多く、お客さんのお店での過ごし方に共通しているように感じた点は、"店内でゆる〜く過ごす"。
ここ中目黒という地域で、平日・土日(祝)も変わりなく行列ができる当店。
プライベートな感覚で居られる気遣いの効いた座席設計や他の人の話し声も気にならないぐらいの音量に設定されたBGM、常に店員さんが各席のタイムマネジメント(2時間制)をしているため、バッチリなタイミングで(追加)注文などを聞きにきてくれる接客といった総合的点が、誰でも通える、通いたくなるようなお店として、通じているのではないかと思いましたね。
店主・岡内氏は、
1968年東京生まれ。
もともと会社勤めで、人事を担当していた岡内氏。コーヒー好きの上司に、いろいろなコーヒー店に連れて行ってもらううちに、それぞれのお店の雰囲気や扱っているカップなどへ興味がわいてくるように。そしてしばらくすると、次はコーヒーそのものの味にも探究心が芽生えていったのだそう。
やがて、“自分の手で作ったもの、それで人に喜ばれる仕事がしたい”、そんな想いが具体的になってきたといいます。
1995年に脱サラし、コーヒーの道を進むことを決意した岡内氏が、まず修行先として選んだのが『カフェ・コリーヌ・ド・レスト』。修行中、そのカフェの上の階にあったイタリアンの名店「クラッティーニ(現在は東銀座)」の倉谷シェフとの出会いが、励みになったと言います(余談になりますが、岡内氏は現在、倉谷シェフの「クラッティーニ」にコーヒー豆を卸されています)。
さて話は戻り、続く2000年にはネルドリップの名店と言われるカフェ、原宿の老舗「アンセーニュ・ダングル」の門を叩きます。ここでネルドリップ抽出や接客スタイルにこだわりを持つ名店のいろはを徹底的に学ばれたそうです。コーヒー人生を志した頃の“焙煎をやりたい”という思いは、この頃からますます強まっていきます。
独立する決心がついたとき、岡内氏は自家焙煎コーヒーの重鎮「堀口珈琲」の堀口俊英マスターの元へ訪問できる機会を得るのでした。
そして、堀口氏のもとでマンツーマンで2日間研修させてもらえることが叶い、この2日間は「堀口珈琲」の店内で行われた計10回の焙煎工程を目に焼き付けるように間近で見させてもらったのだとか。
堀口氏とは、研修後も独立準備期間中の出店地や焙煎機などについて相談しにいくほど、付き合いが続いていったといいます。そして、今では当店は堀口珈琲が中心となるLCF Groupに所属し、ここから高品質の珈琲豆を仕入れています。
出店先として選んだ中目黒は、岡内氏が修業時代に住んでいた地域で、その当時は今ほどコーヒーに主軸を置いたカフェが少なく、“古き良き喫茶店の雰囲気を残しつつ、時代の流れに寄り添えるカフェ”というコンセプトのカフェを創業する地として、最適な地として映ったのだといいます。
そんな岡内氏の運営するカフェファソンは現在、自家焙煎したコーヒー豆をミシュランガイドで星を獲得している一流レストラン、国内外で活躍されているシェフのブーランジェリーやパティスリーに卸すまでに、当店の味は確実に浸透しています。
2019年10月には、インドネシアのジャカルタにプロデュース店をオープンし、国内外で、プロデュースやコンサルティングの事業にも積極的に取り組んでおられます。
カフェファソン中目黒本店では、国産の「フジローヤル」製が使われていました。ただ、店員さんに事情を伺うと、現在『カフェファソン』で提供しているコーヒー豆の多くは代官山のロースターアトリエで焙煎されているということでした。
ちなみに、ロースターアトリエ(代官山)で使用されている焙煎機はギーセン社製。ギーセン社製の焙煎機の大きな特徴は、圧倒的な蓄熱量を確保できる点です。これにより、豆の内部まで熱をしっかりと浸透させることができます。
カフェファソンのコーヒー豆ラインナップはシティローストやフレンチローストが主力であったことと、ギーセン社製の焙煎機を使用している点はなんだか繋がっているように感じますね。
カフェファソンの珈琲の味わいはどんなものなのでしょうか?
今回の訪問で私は、「ファソンのバスクチーズケーキセット」(ケーキ+お好みのコーヒー)を注文しました。コーヒーには、グァテマラ サンタカタリーナ農園をフレンチロースト(深煎り)でいただきました。
・グァテマラ サンタカタリーナ農園 フレンチロースト
だんだん感じるコクは強くなっていき、喉を通した後にコーヒー全体のパンチのあるボディーを堪能できます。量はデミタスカップほど。酸味や苦味はバランスよく、ナッツのような風味が余韻に残りました。口に含めたそれは、和風だしのような滋味深さとポタージュのようなトロミを感じました。
・バスクチーズケーキ
フレンチローストやダークローストに合わせるオリジナルスイーツを手がける当店ならではの、甘さなどの主張する特徴をなるべく控えめに調整したミルキーなチーズケーキでした。深煎りコーヒーのお供にぴったりなスイーツでしたね。
ちなみに、今回いただいたグァテマラの一杯について、HP上では以下のように説明されていました。(クリックしてみて!)
“グァテマラの中でもずば抜けてしっかりとしたコクがあり、華やかな酸味とフローラルな香味を持つブルボン種です。アンティグア地方は3つの火山に囲まれ、グァテマラの中でも優良なコーヒー豆の産地です。このサンタカリーナ農園は、アンティグア地方の最も標高の高い位置にあり、GPSを利用し園内をきちんと区画整理し管理されています。”
また、実際に当店のコーヒーを堪能した他の方からの声も見てみると
—Tさんのレビュー—
Googleレビューよりランダムに4つ抜粋
“ビルの3階にあるお店です。珈琲も軽食も拘りがあり、美味しかったです。メニューについても店員の方がしっかり説明してくれます。店内はさほど広くないのでタイミングによっては待ちますが。「外は寒いから」と中で待たせてくれましたが、2時間制をしっかり守らせてるので回転は良いように感じました。”
—Mさんのレビュー—
“気候が良ければシマトネリコの木漏れ日が楽しめるテラス席がおすすめ。ペーパーフィルターとネルドリップならネルがおすすめ。最初はカフェ・ファソンをホットで、ネルで。ハムレタスサンドも美味しかったです。”
—Nさんのレビュー
“中目黒にある、CAFE FACON 中目黒本店です。路地裏にあるビルの3階にありエレベーターを降り店内に入ると全員が迎えてくれます。今回はファソン看板のファソンブレンドとバスクチーズケーキにしました。お洒落なジノリのカップ&ソーサで提供される酸味と苦味、コクのバランスが良いファソンブレンドを飲みながらバスクチーズケーキ、美味しくいただきました。”
—Sさんのレビュー
“【食べログカフェ百名店受賞】ゆったりとした時が流れるしっかりこだわりのカフェ。中目黒駅の南改札を右に出て2分ほど。ビルの3階にあるこちらのお店。看板があるビルのエレベーターを見つけるもファンソンはアネックスビルと記載あり。一瞬「どうやっていくのだろー?」と思いきや、上がつながってるので大丈夫です(◍′◡‵◍)メニューはカフェと喫茶店の融合な雰囲気があり、とても豊富なのが印象的♡私が喫茶に行き見つけると必ず飲む他店では『琥珀の女王』や『琥珀』などと呼ばれる飲み物がこちらにも『月心』としてメニューにあったのでオーダーしちゃいました。月心はその中でも雑味なく、ミルクの重さを含めライトな味わいのように感じました。また時間がある時にゆっくり伺いたいです♡ご馳走様でした(๑´ㅂ`๑)”
最後に
今後読者の皆さんのなかで、東京・中目黒周辺へ寄る機会のある方がおられましたら、「CAFE FACON」で珈琲ブレイクを満喫してもらいたいものです😌それでは、今回私が訪問した店舗情報を改めて整理しておきます。
■カフェファソン 中目黒本店
住所:東京都目黒区上目黒3丁目8−3 千陽中目黒ビル・アネックス 3F
電話:03-3716-8338
営業時間:10:00〜22:00
定休日:不定休
※営業時間帯や定休日の最新情報は、SNSをご確認ください。
詳細:コチラより
こんなに気兼ねなくゆっくりとコーヒーを楽しめて、毎日こんなに行列が続くコーヒー店を体験したのは初めてかもしれません(まだまだ見識が浅いですね😅)。
当店が“カフェと喫茶店の中間のような場所”と表現されていることは、実に腑に落ちます。店主のこだわり抜いた美味しいコーヒーがまず代表されますが、中目黒のこんなにも多くの方々(多くがリピーターだそうですよ)の心を掴むのには、コーヒーの可能性を広げるためのペアリングスイーツや、空間・座席の意匠性、洗練された接客が見事に連携されているこその結果だと思います。
実際私としても、都会のど真ん中で堂々とくつろげるコーヒー店は、重宝したくなります。まさにこういうことなのでしょう。三方良し(コーヒー・サービス・居心地)の自家焙煎店でした。
こだわりの珈琲探訪では、
”その一杯を求めて、出かけたくなる“をコンセプトに、記事を作っていきます。
HOTなコーヒーとHOTなストーリーと共にHOTな時間を☺️
それでは、今回はここまで。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
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